ウェブアクセシビリティの義務化⁉今のサイトは大丈夫?

ウェブアクセシビリティの義務化⁉今のサイトは大丈夫?

ウェブアクセシビリティとは、あらゆるユーザーがWebサイト・Webサービスを利用できるかどうか示したものです。たとえば、字幕のついた動画は、聴覚障がい者にとっても利用しやすく、要件を満たしたサービスといえます。

また、ウェブアクセシビリティは障害者差別解消法の改正によって義務化されたため、Webサイトを制作・運用する際に取り入れなければいけません。

しかし、どのような点に配慮すればウェブアクセシビリティに沿っているのか、わからないWeb担当者も多いのではないでしょうか。

本記事では、ウェブアクセシビリティの概要、義務化の詳細についてわかりやすく解説します。

ウェブアクセシビリティとは

ウェブアクセシビリティは、あらゆるユーザーがWebサイト・Webサービスを利用できること、到達度を指します。

具体的には、年齢、障がいの有無、利用環境などに関係なくWebサイトを利用できる状態であれば、ウェブアクセシビリティの要件を満たしています。

たとえば、スマートフォンに対応したWebサイトや字幕つきの動画、読みやすい文字のサイズ・フォント、背景色などは、ウェブアクセシビリティに配慮された状態です。

ウェブアクセシビリティが重要視されている理由

ウェブアクセシビリティが重要視されている理由

以下では、ウェブアクセシビリティが重要視されている理由を紹介します。

  • 情報格差の解消につながる
  • 売上アップにつなげられる
  • SEOの効果を高める上で役立つ

情報格差の解消につながる

情報格差(デジタルデバイド)の解消につながるため、ウェブアクセシビリティは重要視されています。

スマートフォンの普及などで多くのユーザーは、インターネットから情報を収集しています。一方、障がいを持った方やケガを負っている方、高齢者などの中には、情報にアクセスできない・難しいといった方も存在しています。このような情報格差を解消するためには、企業側でウェブアクセシビリティを向上させることが大切です。

売上アップにつなげられる

企業にとっては、売上アップにつながる重要なポイントです。

ウェブアクセシビリティに配慮されたWebサイトは、誰もが見やすくかつ利用しやすいデザインや機能となっています。あらゆるユーザーが利用できるため、集客力の向上やリピート率の増加などにつなげられます。

SEOの効果を高める上で役立つ

ウェブアクセシビリティに対応したWebサイトは、SEO対策という点でも重要といえます。SEOとは、検索エンジン最適化のことです。簡単に説明すると、ユーザーにとって有益なWebサイト、コンテンツを構築し、検索エンジンの上位表示を目指すことが、SEO対策の主な目的です。

ウェブアクセシビリティに配慮されたWebページは、ユーザーにとって快適に操作できる設計になっています。つまり、さまざまなページを閲覧してもらい、さらに長時間滞在してもらえれば、SEOの評価向上につながる可能性があります。検索エンジンからの評価が向上すれば、検索結果で上位に表示されやすくなります。

ウェブアクセシビリティ義務化とは

以下では、ウェブアクセシビリティ義務化に関する概要を解説します。

  • 民間事業者に向けた法的義務
  • 罰則規定はなし

民間事業者に向けた法的義務

2024年4月より、障害者差別解消法の改正よりウェブアクセシビリティへの対応が義務化されました。

これまでウェブアクセシビリティの確保、対応については、努力義務とされていました。適用範囲は公的機関でした。

しかし、2024年4月以降は、法的な義務へと変わりなおかつ民間事業者も対象者とされています。そのため、企業は、Webサイトを含むデジタルコンテンツを制作・運用する際にウェブアクセシビリティを確保しなければいけません。

方針については、JIS規格を基準としています。

さらに難易度は、A、AA、AAAにわかれています。

  • A:最低限の基準
  • AA:望ましい基準
  • AAA:発展的基準

どのレベルが求められるかについては、Webサイトの内容などによって変わります。

罰則規定はなし

ウェブアクセシビリティに関する罰則規定は定められていません。

しかし、基準に沿っていない場合、行政指導や改善勧告を受ける可能性はあります。また、障害者差別解消法の報告義務を違反してしまうと、罰則を受ける可能性もあり注意が必要です。

ウェブアクセシビリティの例

以下にウェブアクセシビリティが確保されたWebサイトの例を紹介します。

  • パソコンだけでなくタブレットやスマートフォンなどあらゆる端末で利用できる
  • Webサイトのレイアウトが一貫している
  • テーマやKWに沿ったタイトル、リンクテキスト
  • 見やすい文字色、背景色
  • キーボードで操作できる
  • リンクテキストはリンク先の内容がわかるものにする
  • 動画に字幕をつける

ほかにも入力フォームを組み込む際は、「ひらがな、カタカナで入力してください」といったわかりやすく明確な指示を追加しておきましょう。また、誤った内容を入力した場合は、エラーメッセージを表示させることも重要です。

ウェブアクセシビリティへの対応と流れ

ウェブアクセシビリティへの対応と流れ

以下では、ウェブアクセシビリティへの対応に関する流れをわかりやすく紹介します。

  • 改善計画の策定
  • 人的リソース、予算の確保
  • スタッフに対してウェブアクセシビリティの教育を行う
  • 完成後も定期的にチェックと改善を行う

改善計画の策定

ウェブアクセシビリティを確保するためには、改善計画を策定し、計画に沿って取り組みを進めていく必要があります。

具体的には、現在運用しているWebサイトの課題を洗い出していくことが重要です。たとえば、文字や背景色が適切か、わかりやすいリンクテキストやボタンデザインになっているか、などあらゆる項目を確認し、課題点を見つけていきます。

課題を整理したあとは、どのようなスケジュールで取り組みを進めていくかといった全体の計画を定めていく必要があります。

人的リソース、予算の確保

改善計画の策定後は、人的リソース(人員)と予算を確保していきます。

ウェブアクセシビリティへ対応していくためには、Webデザイン、コーディング、その他専門知識や経験が必要です。そのため、どのようなスタッフを何人集めなければいけないのか、どれだけの費用がかかるのか整理しておかなければいけません。

費用負担が大きい場合は、補助金制度や助成金を活用できるか調べてみるのも大切です。

スタッフに対してウェブアクセシビリティの教育を行う

人員を確保した場合は、ウェブアクセシビリティに関する教育を実施します。

改善には、基本的な考え方からウェブアクセシビリティの基準、法令などさまざまな内容を把握しておかなければいけません。そこでスタッフ向けの教育が、ウェブアクセシビリティの確保において重要です。専門的知識をもつ自社スタッフがいない場合は、ウェブアクセシビリティを専門とするコンサルティング会社などへ依頼する必要もあります。

完成後も定期的にチェックと改善を行う

改善を行ったあとは、定期的に検証・フィードバックを実施していく必要があります。

ウェブアクセシビリティは、1度取り組めば完了というものではありません。ユーザーからのフィードバックを参考にしたり検証によって課題を洗い出したりしながら、さらなる改善を繰り返していくことが大切です。また、Webサイトの更新に合わせて、ウェブアクセシビリティを見直していく必要性も出てきます。

そこでWebサイトを運用していく場合は、検証担当を配置したり外部機関に監査や検証を依頼したりしましょう。

まとめ:ウェブアクセシビリティの確保は集客面でも重要!

ウェブアクセシビリティは、あらゆるユーザーがWebサイト・Webサービスを利用できること、到達度を指す用語です。2024年4月からは法的に義務化されています。

Web制作を検討している場合は、ウェブアクセシビリティに対応したレイアウトや機能にしなければいけません。

弊社では、ウェブアクセシビリティを確保したWebサイト設計・制作に対応しています。どのように対応すればいいのかわからないといったときは、ぜひお気軽にご相談ください。

参考:ウェブアクセシビリティとは? 分かりやすくゼロから解説! | 政府広報オンライン

参考:2024年のウェブアクセシビリティについてわかりやすく解説 – ミニナレ [web制作会社シスコム]

参考:Webアクセシビリティとは?意味や2024年の義務化についてわかりやすく解説|株式会社DYM

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